Tuesday, December 31, 2019

移転する宝塚ホテル、現在の姿は3月末まで - Lmaga.jp(京阪神エルマガジン社)

移転する宝塚ホテル、現在の姿は3月末まで

2020.1.1 7:00

1926年に開業し、約93年の歴史を誇る洋館ホテル「宝塚ホテル」(宝塚市梅野町)。5月14日に移転開業するにあたって、現在の地での営業は3月31日をもって終了。大正から令和まで続いた歴史を感じられるのは、残り約3カ月となった。

1926年開業当時の姿。1962年、1969年、1989年に、新館が増えて現在の姿に
1926年開業当時の姿。1962年、1969年、1989年に、新館が増えて現在の姿に画像一覧

地元の建築家・古塚正治氏が設計し、ヨーロッパの伝統的なモチーフを活かしたルネサンス風の美しい建物でも有名な同ホテル。当時は感度が高い人々ならだれもがあこがれる社交場として、そして、今は懐かしさを感じさせるクラシカルな空間として、愛され続けている。

昔の披露宴の様子。ほかにダンスパーティなども繰り広げられた
昔の披露宴の様子。ほかにダンスパーティなども繰り広げられた画像一覧

外観の意匠は新ホテルにも継承され、「宝塚大劇場」で1976年〜81年に使用されていた緞帳や、シャンデリアなど一部は移設されるものの、歴史を感じさせ、一歩入るとゆったりと時間が流れるような空間はやはりここならではだ。また、同ホテルの代表的存在であった仏蘭西料理「プルミエ」も、このホテルをもって営業を終えることとなっている(2月2日で閉店)。

「移転を発表してからこの場を惜しんで、週1回ペースでお越しくださるお客さまも。特に、地元のお客さまのご利用が大変増えております」と担当者。これまで、増築を重ねてきた同ホテルだが、注目して欲しい場所は、オープン時の姿が今も、完全ではないとはいえ、残っている本館エリアだという。

本館エリア(仏蘭西料理「プルミエ」)周辺
本館エリア(仏蘭西料理「プルミエ」)周辺画像一覧

「仏蘭西料理「プルミエ」周辺が旧館です。よりエレガントさを感じ、一段が高めに設計された階段など、新館とはまた異なる雰囲気を感じていただけると思います」と話す。

アフタヌーンティーを楽しむ人で人気のエリア。中庭から差し込む自然光が美しい
アフタヌーンティーを楽しむ人で人気のエリア。中庭から差し込む自然光が美しい画像一覧

館内の各レストランでは、フェアウェルプランとして、大正〜昭和に提供していた料理をアレンジしたコースや、洋食のアラカルトなどを閉館日まで提供するほか、フロントスタッフによる記念撮影やホテルオリジナルポストカード付きの宿泊プランなどもおこなっている。閉館日が近づくにつれて、混雑することは必至なので優雅な雰囲気を少しでも味わうならば、早めに訪れることをおすすめする。

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