移転する宝塚ホテル、現在の姿は3月末まで
2020.1.1 7:00
1926年に開業し、約93年の歴史を誇る洋館ホテル「宝塚ホテル」(宝塚市梅野町)。5月14日に移転開業するにあたって、現在の地での営業は3月31日をもって終了。大正から令和まで続いた歴史を感じられるのは、残り約3カ月となった。
地元の建築家・古塚正治氏が設計し、ヨーロッパの伝統的なモチーフを活かしたルネサンス風の美しい建物でも有名な同ホテル。当時は感度が高い人々ならだれもがあこがれる社交場として、そして、今は懐かしさを感じさせるクラシカルな空間として、愛され続けている。
外観の意匠は新ホテルにも継承され、「宝塚大劇場」で1976年〜81年に使用されていた緞帳や、シャンデリアなど一部は移設されるものの、歴史を感じさせ、一歩入るとゆったりと時間が流れるような空間はやはりここならではだ。また、同ホテルの代表的存在であった仏蘭西料理「プルミエ」も、このホテルをもって営業を終えることとなっている(2月2日で閉店)。
「移転を発表してからこの場を惜しんで、週1回ペースでお越しくださるお客さまも。特に、地元のお客さまのご利用が大変増えております」と担当者。これまで、増築を重ねてきた同ホテルだが、注目して欲しい場所は、オープン時の姿が今も、完全ではないとはいえ、残っている本館エリアだという。
「仏蘭西料理「プルミエ」周辺が旧館です。よりエレガントさを感じ、一段が高めに設計された階段など、新館とはまた異なる雰囲気を感じていただけると思います」と話す。
館内の各レストランでは、フェアウェルプランとして、大正〜昭和に提供していた料理をアレンジしたコースや、洋食のアラカルトなどを閉館日まで提供するほか、フロントスタッフによる記念撮影やホテルオリジナルポストカード付きの宿泊プランなどもおこなっている。閉館日が近づくにつれて、混雑することは必至なので優雅な雰囲気を少しでも味わうならば、早めに訪れることをおすすめする。
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January 01, 2020 at 05:00AM
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