
ワクチン輸送のカギ握るドイツ企業、マイナス70度キープするBOXとは・・・
いま接種が始まりましたワクチンはマイナス70度を保たなければなりません。この超低温をキープするのは至難の業ですが、一つの解決策を示すドイツの企業があるのでご紹介したいと思います。まず、こちらご覧いただいているのは、ヨーロッパ最大規模のハブ空港、フランクフルト空港の医薬品輸送専門の倉庫です。マイナス70度での温度管理など輸送へ向けた準備、着々と整えていました。
「(-70度にするには)ドライアイスをタンクだけではなく、コンテナの中にも詰めなければなりません」(ルフトハンザ・カーゴ 医薬品ハブ責任者 フィリップ ルターベックさん)
しかし、問題はここからです。無事に空輸できたとしても、コンテナから出され、小分けにされて、輸送・保管される際にマイナス70度を保ち続けるのは困難で、解凍して希釈してしまうと、6時間以内に接種しないといけません。つまり短時間でダメになってしまうんです。
そこで注目されているのが、ドイツに本社があるバキュテック社です。何がスゴイかといいますと、コンテナから出された後のワクチンを梱包する小さな箱の中を、電源なしでマイナス70度に長時間保つことができる点です。特殊な保冷剤と真空断熱材を組み合わせて四方を完全に密閉することで、外部の熱を遮断しながら内部の温度を一定にキープする技術をもちます。具体名は出せないのですが、実はすでに多くのワクチンメーカーと契約し、技術提携を結んでいるのです。
Q.両手で持てるくらいの箱ですけれども、これがあれば、コンテナから出されて輸送距離がある程度長くても、品質は維持できるということですか?
この会社によりますと、すでに臨床試験での輸送実績があるということなんです。例えばアフリカなどに到着してから高性能の冷蔵庫がなくとも、マイナス70度の時間を延ばすことができるといいます。
「電源がなくても、5日から10日間、コールドチェーンを保つことができます。コールドチェーンの期間を延長し、より安全かつ確実に接種できるようになるのです」(バキュテック社CEO ヨアヒム・クーン博士)
冷凍庫が配備できる先進国はいいのですが、今回のワクチンはインフラが無いことで途上国などが供給面で不利になるとも言われています。WHOが主導するワクチン共同購入プログラム(COVAXファシリティー)で、途上国への輸送を担うUNICEFもアフリカ諸国へ太陽光発電での冷蔵庫などの配備は進めているものの、超低温での輸送管理となると複雑で訓練や追加費用が必要となってくると懸念を示しています。
ワクチンの公平な分配に「コールドチェーン」が壁となってはならないわけで、いま、その実現に世界の熱い視線が注がれています。
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December 10, 2020 at 09:30AM
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