ロシアとイランは両国をつなぐ大規模な輸送回廊の構築に向けて意見を交わし、ロシアの融資でイラン北部に新たな鉄道の建設を目指すことになりました。欧米が両国への経済制裁を強めるなか、対抗するねらいもあるとみられます。
ロシアのプーチン大統領とイランのライシ大統領は17日、オンライン形式で会談し、イラン北部のカスピ海沿岸の都市をつなぐ鉄道を建設するためロシア政府が融資を行うとする文書を交わしました。
この中でプーチン大統領は、将来的にはロシア北部のバルト海沿岸からイラン南部のペルシャ湾の港につながる大規模な輸送回廊の構築を目指すとしたうえで「この回廊ができたら、ロシアからイランだけでなくアフリカの国々にも食料を輸出し、世界の食料安全保障にも貢献できる」と述べました。
また、イランの首都テヘランでは、17日から石油・天然ガス産業の大規模な見本市が始まり、ロシアでエネルギー問題を担当するノバク副首相が訪れてイラン側の閣僚とともにロシア企業のブースを回り、エネルギー分野での関係強化もアピールしました。
ウクライナ情勢などをめぐり欧米が両国への経済制裁を強めるなか、対抗するねらいもあるとみられます。
一方、アメリカ政府はイランがロシアに対して、去年8月以降、400機以上の無人機を提供し、ウクライナの重要インフラへの攻撃に使われていると指摘し、警戒を強めています。
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May 18, 2023 at 04:28AM
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