2025年大阪・関西万博の会場整備などを請け負うゼネコン大手の竹中工務店は20日、建機レンタル大手のアクティオ(東京)と共同で、ドローンを使い万博会場まで建設資材を輸送する実証実験を行った。今後、万博の準備工事で実際に活用する計画。都心部での工事でドローンを利用し、資材を運ぶ取り組みは国内初とみられる。
実証実験ではエンジン式のドローンを使い、万博会場の夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)に近接する咲洲(さきしま)(同住之江区)から夢洲まで約4.5キロメートルの距離を約10分で飛行。約20キログラムの建設用の機材などを運んだ。
この日は目視ができる範囲内での自動操縦という「レベル2」の条件で飛行を行った。両社は来年2月には目視なしの「レベル3」を実現して工事に活用し、さらに来年度中には、公道や船舶の上空なども目視なしで飛べる「レベル4」の飛行を目指すという。
大阪市内から万博会場の夢洲に向かうには、海底トンネルか夢舞大橋をわたって行くルートしかない。令和7年4月の開幕に向けて各社の建設工事が過密になるなか、周辺道路は厳しい混雑が予想されている。緊急に新たな機材が必要になっても輸送が間に合わない懸念があり、ドローン輸送の活用が有効と考えられている。
竹中工務店は、上空から物を運べるドローンの特性をいかし、今後は万博会場に設置される大屋根(リング)の工事にも活用する計画。担当者は「今後、万博工事を手掛ける他のゼネコンも利用できるようにし、工事段階での混雑を最大限緩和したい」と話している。
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November 21, 2023 at 07:01AM
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