ウクライナと国境を接するロシア西部ベルゴロド州で24日、ウクライナ人の戦争捕虜らを乗せたロシアの輸送機が墜落した。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、「ウクライナ人捕虜の命をもてあそんでいる」とロシア政府を非難した。ロシア側はウクライナが同機を撃墜したとしている。
ウクライナのゼレンスキー大統領は墜落について国際的調査の実施を求めた。
ロシアは、ウクライナ人の戦争捕虜65人とロシア人乗組員6人、同行要員3人を乗せた輸送機「イリューシン76」をウクライナが撃墜し、生存者はいないとしている。
また、ウクライナとの捕虜交換のため、ウクライナ人捕虜を輸送中だったと主張した。
ウクライナの軍情報当局は、以前のように安全な領空を確保するよう求められてはいなかったとした。
このコメントは、ロシア輸送機の撃墜を暗に認めたものと受け止められている。ただ、ウクライナの軍情報当局は、搭乗者について信頼できる情報はないと強調した。
ゼレンスキー氏は24日遅くにビデオ演説で、「ロシアがウクライナ人捕虜の命や、捕虜の親族の心情、そして我が社会の感情をもてあそんでいるのは明らかだ」と述べた。
そして、「すべての明確な事実が立証されなければならない」と強調した。ゼレンスキー氏は25日に予定されていた自身の誕生日に関連した地方訪問をキャンセルした。
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搭乗者全員が死亡と
ソーシャルメディア上で共有された動画には、ベルゴロド市の北東70キロメートルにあるヤブロノヴォ村付近で24日午前11時ごろ、航空機が墜落して爆発が起き、炎が上がる様子が映っている。
ベルゴロド州のヴャチェスラフ・グラドコフ知事は、航空機は住宅地近くの野原に墜落し、搭乗者全員が死亡したと述べた。
ウクライナ紙「プラウダ」によると、ウクライナ軍参謀本部は当初、墜落機はロシアのS-300防空システム用のミサイルを輸送中だったと説明。戦争捕虜には言及しなかった。
搭乗者の詳細について独自に検証することはできないが、ウクライナの軍情報当局は「合意に至った取り決めに基づいて、わが国の防衛者の安全を確保する」責任はロシア側にあると述べた。
また、「以前にも何度もあったように、決められた時間に」領空の安全を確保する必要があるとの連絡を受けることは、今回はなかったとした。
「これは戦争捕虜の命と安全を脅かすことを目的としたロシアの意図的な行動」だと、情報当局は付け加えた。
ウクライナとロシアは開戦以来、多数の捕虜を交換している。
BBCのスティーヴ・ローゼンバーグ・ロシア編集長は、2022年2月にウクライナへの全面侵攻を開始したのはロシア側であるにもかかわらず、ロシアが今回の輸送機への攻撃を利用してウクライナを侵略者に見せかけようとしているのは明らかだと指摘した。
捕虜交換を予定
予定されていた捕虜交換に先立ち、ウクライナ当局はロシア軍人の捕虜について、「交換に間に合うように合意された場所に移送された。彼らは無事だ」と述べていた。
ロシア国防省によると、捕虜交換は24日午後、ベルゴロドの西100キロにある国境検問所で行われる予定だった。
軍用輸送機がモスクワ北東のチカロフスキー空軍基地からベルゴロドに向かっていた際、ウクライナ国境の南にあるリプシから、ウクライナ空軍が2発の対空ミサイルを発射したと、同省は主張している。
ウクライナ政府の戦争捕虜担当機関は、ロシアが「ウクライナ社会の不安定化を目的とした、ウクライナに対する特別な情報作戦を積極的に行っている」と警鐘を鳴らした。
ウクライナ議会の人権コミッショナー、ドミトロ・ルビネツ氏はウクライナ国民に対し、「挑発行為にだまされてはいけない。より詳細な情報は今後、提供される」とし、公式の情報源のみを信頼するよう訴えた。
ロシア下院国防委員会のアンドレイ・カルタポロフ委員長は、80人のウクライナ人捕虜を輸送していた2機目の航空機が、進路を変更することになったと主張した。
「いまは、ほかの(捕虜)交換の話は一切できない」と、カルタポロフ氏はロシアのテレビ局に語った。
捕虜交換をめぐっては、開戦後で最大規模のものが今月初めに実現した。アラブ首長国連邦(UAE)の仲介で、ウクライナは248人のロシア人捕虜を、ロシアは230人の捕虜を解放した。
ウクライナの捕虜問題調整本部によると、同国の民間人と軍人合わせて8000人以上がいまもロシア側に拘束されている。また、数万人が行方不明のままだという。
ウクライナ国境の北約40キロに位置するロシア・ベルゴロドでは、ウクライナ侵攻が始まって以降、空爆やドローン(無人機)攻撃で数十人の死傷者が出ている。
昨年12月の空爆では25人が死亡、100人が負傷した。ただ、ウクライナ側は軍事インフラのみを標的にしたと主張。街に破片が落ちたのはロシアの防空網のせいだと非難した。
ウクライナでの戦争は3年目を迎えようとしている。
ロシアは先週、ウクライナ東部ドネツク州の荒廃した都市バフムートに近い村を占領したと主張した。ウクライナ政府はこの主張を認めていない。
こうした中、ロシアによる空爆はここ数週間で激しさを増している。23日には、ウクライナの複数都市へミサイル攻撃を行い、合わせて18人が死亡、130人が負傷した。
ウクライナのルステム・ウメロフ国防相は、自軍が弾薬不足に苦しんでいる一方で、ロシアは過去2カ月間で600発以上のミサイルと1000機以上の無人機を使用したと、警鐘を鳴らした。
ウクライナ側の攻撃は、ドローンを使った戦闘が中心で、先週末にはロシア・サンクトペテルブルク近郊の主要なガス輸出ターミナルにドローン攻撃を仕掛け、爆発を引き起こした。
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January 25, 2024 at 12:30PM
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ウクライナ捕虜65人乗せた輸送機が墜落 ロシアは「ウクライナ人の命もてあそんでいる」とゼレンスキー氏 - BBC.com
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