Monday, December 23, 2019

2019年末回顧 (5)インバウンド向けホテル急増 - 大阪日日新聞 - 大阪日日新聞

大阪ニュース

2019年12月24日

 韓国からの訪日客が減少する中でも、インバウンド(訪日外国人客)の総数は堅調に推移した。それに対応すべく、ホテルの新規開業も相次いだ。

旧新歌舞伎座の外観の意匠を継承した「ホテルロイヤルクラシック大阪」=大阪市中央区

▽複数用の客室

 目立ったのは、インバウンドの取り込みを柱とした“宿泊特化型”のホテル。東アジアからの個人旅行に照準を合わせた「ホテル阪神アネックス大阪」(福島区)は、ホテル阪神大阪の別館として誕生した。ダブルやツインを中心とした全室2人以上可の計254室を有する。

 藤田観光(東京都)が、大阪市内で初めて展開する「ホテルグレイスリー大阪なんば」(浪速区)も全室2人以上の部屋で計170室。自動チェックイン・アウト機は、パスポートリーダーも備え、チェックアウト後に手荷物を預かるセルフクロークなど、インバウンドを全面サポートする。

 ヨドバシ梅田タワー内の「ホテル阪急レスパイア大阪」(北区)は全1030室と大型。「梅」「田園」「大阪城」をモチーフとした3種の客室すべて2人以上で宿泊可。中国、香港、台湾のファミリー層を主なターゲットとする。

 新大阪の「からくさホテルグランデ新大阪タワー」(淀川区)は、全396室のうち3人まで宿泊できる部屋を219室、隣り合う客室を内扉でつなぎ6人まで宿泊できるコネクティングルームを160室設置。大浴場やサウナもある。

▽旧新歌舞伎座の外観

 ようやくお目見えしたのは、大阪・ミナミの新歌舞伎座跡地の「ホテルロイヤルクラシック大阪」(中央区)。旧新歌舞伎座の外観の意匠を継承し、世界的建築家の隈研吾氏が設計。ツインを中心とした150室のほか、レストランや宴会場、チャペルなどを有する。特徴的なのは館内各所に展示する数々の現代美術作品。“ミュージアムホテル”と銘打って、草間彌生さんや小松美羽さんら気鋭のアーティストの作品を惜しみなく披露する。

 奇抜な個性を光らせるH.I.Sホールディングスの「変なホテル」も大阪に進出した。恐竜をモチーフにしたロボット2体が設置され、音声と端末を使ってチェックイン手続きができる。

 「ホテル阪急レスパイア大阪」も最新技術を取り入れ、AR(拡張現実)システムを使ったジオラマARガイド「MUSUBI」で観光スポットなどを紹介する。「ホテル阪神アネックス大阪」は、日本の伝統美を体感できるギャラリーを設けるなど、各社が“おもてなし”に趣向を凝らす。

記者の手帳 選ばれるホテルに

 ○…新しく誕生したどのホテルも、ピカピカで気持ちがいい。しばらくは“新規”も呼び物になるが、問題はその後だ。いずれ、インバウンド需要に供給も追いつく。特化するものが“宿泊”だけでは心細く、より質の高いサービスや体験、さらにはユニークさが求められるだろう。

 選択されるホテルとなるために、“強み”を磨くのは早いに越したことはない。“大阪人でも泊まりたいホテル”もヒントの一つかもしれない。

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