2020年02月03日13時14分
【カリールルエAFP=時事】新型コロナウイルス感染の症状が出ていないかどうかを確認するため、1日2回検温し、看護師にチェックしてもらう。それ以外の主な心配事は、携帯電話の充電や洗濯をどうするかだ。(写真は仏南東部カリールルエにある保養施設)
中国からフランスに帰国した179人――ほとんどはフランス人とその中国人配偶者――は1日、フランス南東部のリゾート地で隔離生活を開始した。今後2週間をそこで過ごすことになる。
隔離施設となったのは、地中海に面した港町マルセイユから約30キロの距離にあるカリールルエの村外れの海辺にある保養施設。隔離対象者は、マスクさえしていればそこで自由に過ごすことができる。
隔離生活最初の朝を迎えた1日、早起きして日の出を楽しむ人もいれば、温暖な気候の屋外で座って読書したり、施設内を見て回ったりする人たちもいた。
この施設に来ている赤十字の幹部マルク・ジルトマン氏は、「使われていない兵舎を使えば簡単だった」と言う。だがフランス当局は隔離対象者をできる限り快適に過ごさせることを選択した。
ティーンエージャーにはバレーボールとコート、幼児には図工教室、大人にはコーヒーを飲みながらくつろぐスペースが用意され、病院や診療所というよりもリゾートといった様相だ。
これまでのところ、この施設で新型コロナウイルスに感染している兆候を示した人は一人もいない。
■コンシェルジュサービスも
医師と看護師、心理学者ら約20人で構成される医療チームが隔離対象者のケアを担当。この他、赤十字のボランティア30人とフランスの憲兵が物資の補給などで支援する。
隔離対象者たちは1日、急な本国帰還により生じた差し迫った難題の解決に取り掛かった。難題とは、洗濯はどうするのか、中国元の両替はどうするのか、たばこをどうやって入手するのかといったものだ。既にコンシェルジュサービスの提供が始まり、隔離対象者のニーズに応えている。
しかしいずれにせよ、彼らがいるのは海辺の村カリールルエから3キロ以上離れた入り江にある松林の中にある保養施設だ。
中国から帰国した男子学生の両親が洗濯済みの衣類が入った旅行かばんを届けに来たが、中に立ち入ることはできず、出入り口で憲兵に渡さなければならなかった。
しかし、父親は息子がフランス国内で世話されていることに安心したようだ。施設前に集まった報道陣に対し、「彼ら全員がとても快適な環境で過ごせて安心していると思う」と語った。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕
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February 03, 2020 at 11:14AM
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これが「フランス流」、隔離先は海辺の保養施設 武漢から帰国の179人 - 時事通信
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