10代の少女限定で無料の食事や飲み物、服などを受け取ることができる「Tsubomi Cafe」(東京都渋谷区)=一部画像処理しています
新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛が続くなか、自宅に居場所のない若い女性の駆け込み先をつくる動きが広がっている。親の虐待で自宅にいられない未成年などが学校やネットカフェといった行き場を失うと、苦境につけこまれて性被害に遭う恐れもある。支援団体はホテルやシェアハウスを用意し、衣食住を提供するなどの対策を強化している。
4月中旬の平日夜、東京都渋谷区の公園にピンク色のバスとテントが現れた。一般社団法人「Colabo(コラボ)」(東京)が運営する10代女性限定の無料カフェだ。カフェではWi-Fiが使え、弁当や菓子を自由に食べたり、服などの生活雑貨も受け取ったりできる。
2018年から都内で月数回開いてきたが、4月は毎週開催に頻度を上げた。通常よりも椅子の距離をあけ、テーブルなどの備品をまめに消毒するなどウイルス対策にも力を注いでいる。
「親と同じ家に一日中いるのが耐えられない」。この日、両親や兄弟と同居する神奈川県の自宅を出てきたという少女(18)は声を絞り出すように話した。
幼いころから身体的な暴力を受け、高校入学後は食事や生活費をもらえない育児放棄(ネグレクト)状態になったといい、「レトルト食品とかマスクをもらえて本当に助かる」と話した。
今春、大学入学を機に自宅を出る計画もあったが、掛け持ちする2つのアルバイトが休業になり、月10万円あった稼ぎは1万円ほどに。「大学生を続けられるのかな」と不安を口にした。
コラボには3月以降、中高生を含む少女ら200人以上から「家にいたくない」などの相談が相次ぐ。従来の年間約500人の相談件数のペースを大きく上回る。シェルターやホテルを緊急避難先として用意する。
代表の仁藤夢乃さんは「小中学生がネットで見知らぬ人に助けを求め、性犯罪に遭うこともある。行政がコロナ対策に追われていることもあり、困っている少女がますます孤立している」と指摘する。
少女向けの相談事業を行う非営利団体「パープルエイド」(福岡)は4月、居場所のない少女などに向け一時的なシェルターを提供する取り組みを始めた。自立支援事業を行うNPO法人と協力し、更生保護施設の一部などを利用する。
シェルターは一人一部屋で、換気や手洗いなど感染対策を行いながら運営する。家に帰れない少女らのほか、新型コロナの影響で職がなくなり、生活が困窮した若い女性なども利用することができる。SNS(交流サイト)で告知し、県外の少女からの連絡もあった。
現在は新型コロナの影響で月に1回行っていた繁華街の夜回りを中止しており、相談はSNS上で受け付ける。サイトへのアクセス数は増加傾向にあるといい、運営メンバーで社会福祉士の中山日向子さん(24)は「居場所に困る若い女性の存在が見えづらくなっている。支援する側が積極的に手を差し伸べる必要がある」と話す。
立教大の浅井春夫名誉教授(児童福祉学)は、「外出自粛などで経済的、心理的に追い詰められると、家庭の基盤が崩れ、家族内で弱い立場の子どもや女性はストレスのはけ口となりやすい」と説明する。「最悪の状況を想定し、先手を打った受け皿づくりが必要。民間団体だけではなく、行政や専門家などが協力し合い、地域ごとに青少年の状況を把握するなど早急な対応が必要だ」と話す。
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May 01, 2020 at 09:18AM
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新型コロナ:若い女性の駆け込み先を コロナで行き場失う恐れ - 日本経済新聞
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