Saturday, November 27, 2021

<琵琶湖ホテル>四季の箱庭 ロビー飾り23年 - 読売新聞

 琵琶湖ホテル(大津市浜町)の利用客を迎えるロビーのテーブルを、23年間にわたり、ぬくもりのある手作りのディスプレーで飾り続けてきた親子がいる。今年で101歳を迎えた大津市の伊東綾子さんと、次女の香さん(74)。この秋は、青い琵琶湖に紅葉をあしらい、白いカモメが舞うディスプレーを仕立てた。「湖国らしいおもてなしを」と始めた無償のボランティア。伊東さんは「できる限り続けたい」と意気軒高だ。(西堂路綾子)

 赤や黄色に色づいた紅葉が湖畔を彩り、湖上にはかわいらしいヨットも浮かぶ。テーブルの長さ1・5メートル、幅50センチほどのスペースを飾る今回の作品は、主に花束の包装紙で作ったものだ。

 伊東さんが「野球中継を見ながらひたすら切った」という赤や黄、オレンジ色の紙を、香さんが幾重にも重ねて縫い合わせ、紅葉を表現。湖上を舞うカモメの群れは、伊東さんがハサミを細かく入れて翼の動きを表現し、配置のバランスも考えた。

 87年の歴史を持つ琵琶湖ホテルは「湖国の迎賓館」として昭和天皇やヘレン・ケラーらを迎えてきた。伊東さん親子は食事などでよく利用していたが、現在地に移転した1998年10月、館内に季節感のある飾りがないのが気になり、装飾を買って出た。その繊細な出来栄えに、ホテル側は継続して委ねることになったという。

 以来、正月や桃の節句といった季節の行事をイメージし、ほぼ毎月展示替えをするのが恒例に。作品の数は300点を超える。材料は端切れやマッチ箱、包装紙など。使えそうな物は捨てずに取っておき「いいかげんな物は作りたくない」と毎回、親子でアイデアを膨らませてきた。

 2019年の秋には、ラグビーワールドカップの国内開催を記念し、スタジアムを表現した作品を出展。この夏には東京五輪に合わせ、出場国の国旗や陸上競技場、プールなどを配し、日本勢が獲得したメダルの数を金銀銅の色のマニキュアで塗った丸い紙で表現した。ホテルの担当者は「精巧な出来栄えに、お客さんから感嘆の声が上がった」という。

 今年1月、伊東さんは新型コロナウイルスに感染して入院し、飾りは一時途絶えた。「従業員が代わりに担おうとしたが、とてもまねできなかった」と担当者。無事に回復した伊東さんは「次は何を作ろうか、とワクワクする時間を与えていただき、ありがたい」とほほえむ。

 香さんは「コロナが落ち着きつつある今、大津に旅をして、この『箱庭』の中の四季も眺めて和んでもらえたら」と話している。

Adblock test (Why?)



"ホテル" - Google ニュース
November 28, 2021 at 03:00AM
https://ift.tt/3CXrZqI

<琵琶湖ホテル>四季の箱庭 ロビー飾り23年 - 読売新聞
"ホテル" - Google ニュース
https://ift.tt/2Se1Pfs
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

No comments:

Post a Comment