鉄道貨物の存在感を回復させ、効率性を向上させた「コンテナ化」。その現在とは。
競争力を失った国鉄の貨物輸送
鉄道貨物はかつて非効率で、輸送を依頼してもいつ届くかわからないのが常態化していた。貨車に積み込んだらどの列車に連結されるかわからず、目的地への到着時間も決まっていなかった。
加えて荷役の面倒くささもあり、かつての貨車は有蓋(ゆうがい)車が主役で、手作業で荷物を積み込まなければならないケースも多かった。
鉄道貨物しかない時代は、長距離輸送はそれでもよかった。時間がかかっても、これで運ぶしかなかったからだ。しかし時代が進むにつれて、道路網の整備がトラックの利便性を高め、国鉄の貨物輸送は競争力を失っていった。
鉄道貨物を変えたコンテナの直行輸送
輸送を依頼してもいつ届くかわからなかったのは、なぜか。それは、当時の鉄道貨物輸送が
・操車場方式
を採用していたからだった。操車場での方面別仕分けを繰り返し、目的地を目指すスタイルがメインだったため、どうしても到着時刻が不確かになりがちだったのだ。
1984(昭和59)年2月1日の国鉄ダイヤ改正で、操車場方式は終わりを迎えた。それ以降は拠点間を直接結ぶ輸送方法のみとなっていった。この方法は石油や石炭などの専用貨物列車だけではなく、一部の高速貨物列車にも採用されていた。そこで使用されていたのが、コンテナである。
コンテナ輸送は時間のかからない、定時性確保に特化した輸送方式だ。1959年には汐留から梅田の間で速達型の貨物列車が走り、少しずつ広まっていった。
直行輸送により、貨物がいつ届くのかが荷主に分かるようになり、鉄道貨物の競争力は回復していった。多くの貨物列車が拠点間で運行されるようになって、東海道本線や山陽本線の貨物列車の本数は高頻度な状態となっている。
コンテナ列車による直行輸送により、貨物列車は定時性の高い、便利なものになっていった。JR貨物になっても、速達性の高いコンテナ輸送は多くの荷主に支持されている。
では、支持されているコンテナの特性とはどんなものだろうか。
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February 20, 2022 at 07:30PM
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鉄道貨物の「コンテナ」はなぜ普及したのか? 知られざる実力と可能性とは - Merkmal
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