Saturday, March 12, 2022

包囲攻撃で避難できず、武器輸送「標的」になり得るとロシア ウクライナ侵攻17日目 - BBCニュース

A Ukrainian serviceman exits a damaged building after shelling in Kyiv, 12 March 2022

画像提供, Getty Images

ウクライナ侵攻開始から17日目の12日も、ロシア軍による激しい砲撃が続く中、包囲された都市から市民を避難させようとする取り組みが進められた。首都キーウ(キエフ)郊外では激しい戦闘が報告された。同日にはロ仏独の電話首脳会談があったが、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に停戦の意志はなく、「難しい」話し合いだったという。

ウクライナ政府によると、12日には人道回廊を通じて約1万3000人が避難した。11日に避難できた人数の倍近くだという。ロシアのウクライナ侵攻により、これまでに約250万人のウクライナ人が近隣諸国へ逃れている。隣国ポーランドによると、160万人以上が同国に避難している。一方で隣国モルドヴァは、難民に対応する能力が「限界点」に達したとしている。

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英情報機関によると、ロシア軍の大部分は現在、キーウ中心部から25キロ以内の地点に到達している。ウクライナ当局は、ロシア政府がキーウへの大規模攻撃に備えていると懸念している。

電車でキーウから避難する人たち

画像提供, Reuters

ウクライナ国家緊急サービスによると、12日にはキーウとその周辺から約2000人が避難した。

同日午後にはバス40台の避難車列が、キーウ中心部から西に約20キロのビロホロドカ村に到着したという。

ロシア軍による侵攻状況
Presentational white space

プーチン氏に停戦の意志なし=仏政府

12日にはロシアのプーチン大統領とフランスのエマニュエル・マクロン大統領、ドイツのオラフ・ショルツ首相が約1時間半にわたり電話協議を行った。

仏独首脳は、次の段階への協議を開始するには、まず停戦と敵対行使の終了が必要だと働きかけた。しかし、プーチン氏に停戦のつもりはない様子で、「難しい」協議だったと、仏大統領府が公表した。

マクロン氏がさらに、南東部の港湾都市マリウポリについて、ロシア軍の包囲をただちに解除するよう求めたが、プーチン氏はこれに応じる姿勢を示さなかったという。

AFP通信によると、プーチン氏はウクライナ兵が住民を「人間の盾」にするなど人権侵害が起きていると主張したため、マクロン氏がそれは「うそ」だと反論した。

マリウポリから脱出できず

キーウから北西約20キロに位置するイルピンで取材するBBCのアブドゥジャリル・アブドゥラスロフ記者によると、12日早朝には(ウクライナ側からのものも含む)爆発音や砲撃が近くで聞こえたという。最新の人道的停戦が維持されているのかを判断するのは困難だと、アブドゥラスロフ記者は指摘した。

地元当局者は、同地域で戦闘が続いており、常に空爆の脅威にさらされていると述べた。

南東部マリウポリでは、2週間以上続く砲撃にのため、食料や水、電力が途絶えている。そのため、もはや市内には残れないと判断した多くの市民が、危険を冒してでも避難しようとしている。しかし、12日夕方になっても避難に必要な人道支援やバスは到着しなかった。

ウクライナのイリナ・ヴェレシュチュク副首相はその後、12日に人道回廊を通じてウクライナ人約1万3000人が避難したが、マリウポリから脱出できた人はいなかったと発表した。

国連人道問題調整事務所(UNOCHA)は、「命にかかわる病気の治療に必要な薬が急速に底をつき、病院は部分的にしか機能していない。食料と水も不足している」としている。

マリウポリのセルヒイ・オルロフ副市長はBBCに対し、救援物資を運ぶ車列がザポリッジャ(ザポロジエ)を出発したと話した。その中には避難用バスも含まれるという。

副市長は以前、輸送部隊の「通過が阻まれ、爆撃されたほか、道路に地雷が設置され、街では砲撃があった」としていた。

ロシア軍の制圧地域
Presentational white space

ウクライナ当局はまた、前日にロシア軍がキーウ北西のペレモハ村から逃れた女性や子供の車列に発砲し、市民7人が死亡したと発表した。

ウクライナ軍情報部は声明で、「占領軍が女性と子どもだけの民間人の隊列に発砲」し、「この野蛮な行為で7人が死亡した。そのうち1人は子供だった」とした。

ただ、ウクライナ政府関係者はその後、攻撃を受けた避難者はロシア側と合意した避難ルートを使っていなかったと発表した。

この攻撃については第三者の検証ができていない。ロシア政府からのコメントもない。

<関連記事>

ロシア、ウクライナへの武器供与に警告

ロシアのセルゲイ・リャブコフ外務次官は、ウクライナに武器を届ける西側の輸送部隊はロシア軍の「正当な標的」とみなされる可能性があると警告した。

リャブコフ氏はロシア国営テレビに出演し、「我々はアメリカに警告する。多くの国から集めた武器をウクライナに送り込むのは危険なだけでなく、武器の輸送車列は正当な標的になる」と述べた。

外務次官はさらに、ウクライナへの防空システムや対戦車ミサイルなどの武器の輸送は「無謀」な行為で、アメリカはロシアの警告を真剣に受け止める必要があるとした。

ウクライナ兵1300人が死亡

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は記者団に対し、これまでにウクライナ兵約1300人が死亡し、11日の時点でロシア兵約500~600人がウクライナ軍に降伏したと述べた。

また、ウクライナ兵よりはるかに多くのロシア兵が死亡したとしつつ、死者の報告を喜んでいるわけではないと話した。

「(推定)1万2000人(のロシア兵)が死亡したからといって、私は喜んだりしていない。嬉しくなどない。(中略)私はそんな風には世界を見ていない」

ロシア兵が約1万2000人が死亡したとするゼレンスキー氏の主張を、BBCは検証できていない。

メリトポリ市長誘拐に抗議

ロシア軍が占領する南東部メリトポリでは11日に、イヴァン・フェデロフ市長が拉致されたとされるている。

ウクライナ当局は11日、フェデロフ市長が目隠しされて連行される様子を捉えた動画を投稿した。市長はロシア軍への協力を拒否した後、頭から袋を被せられてオフィスから引きずり出されたという。

同市の住民は12日、街頭で抗議活動を行い、市長を解放するよう求めた。

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こうした中、ロシア軍が新たなメリトポリ市長を任命したと報じられている。

元市会議員のガリーナ・ダニルチェンコ氏は地元テレビに出演し、「新しい現実の下で、基本的な行政機構」の構築が自分の主な任務だと表明した。

ダニルチェンコ氏は市の運営を担う「人民代議員委員会」の設立準備を進めているとし、住民に「過激な行動」に加わらないよう呼び掛けた。

BBCはダニルチェンコ氏の市長就任を独自に確認できていないが、地元メディアでは広く報じられている。

世界遺産の街を守るため

西部リヴィウでは、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されている歴史地区を保護しようと、大規模な活動が開始された。

ウクライナ最大の博物館であるリヴィウ国立博物館に展示されていた1500点もの展示物はほぼ全て撤去された。その多くは地下倉庫に移されたと、BBCのジョエル・ガンター記者は伝えた。

風光明媚(ふうこうめいび)なリヴィウの街は、今のところは攻撃されていない。しかし、主要道路には検問所が設置され、街頭には兵士が配置されるなど、街は戦闘に備えている。

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March 13, 2022 at 10:48AM
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