2022年5月6日
広島大学
理化学研究所
-糖脂質(GPIアンカー)のリモデリングによる制御-
広島大学大学院統合生命科学研究科の船戸耕一准教授、池田敦子助教、中ノ三弥子准教授、理化学研究所(理研)光量子工学研究センター生細胞超解像イメージング研究チームの黒川量雄専任研究員、和賀美保テクニカルスタッフⅡ、中野明彦チームリーダー(光量子工学研究センター副センター長)、セビリア大学細胞生物学部・セビリア生物医学研究所(IBiS)のManuel Muñiz准教授らの国際共同研究グループは、GPIアンカー型タンパク質の選別輸送がGPIアンカーのリモデリング酵素により品質管理されていることを発見しました。
本研究成果は、タンパク質の選別輸送の異常やその破綻により発症する疾患のメカニズム研究の発展につながると期待できます。
小胞体で新たに作られたさまざまなタンパク質(積荷タンパク質)は、小胞体に多数存在するERESに取り込まれ、出芽しゴルジ体へ輸送されます。しかし、多様な積荷タンパク質がどのようにERESへと選別されるのか、そしてどのようにその選別が管理されているのか、その詳細は不明でした。
今回、国際共同研究グループは、GPIアンカー型タンパク質のGPIアンカーのリモデリングが小胞体膜上における集積と小胞体からの輸送に重要であることを発見しました。また、脂質部分のリモデリングと糖鎖部分のリモデリングの連続的な作用がGPIアンカータンパク質の選択的ERESへの選別を確実にし、他の積荷タンパク質と区別して配送させる品質管理システムとして機能していることを見出しました。
詳細は広島大学のホームページをご覧ください。
報道担当
理化学研究所 広報室 報道担当
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