【カイロ=蜘手美鶴】ロシアとウクライナの合意を受け、黒海からの穀物輸出を再開した貨物船の第1便が2日夜、トルコ・イスタンブール沖に到着した。トルコ国防省によると、3日午前に積み荷の検査を受け、問題がなければ、ボスポラス海峡を抜けてレバノンに向かう。
1号便はシエラレオネ船籍の「ラゾニ」で、トウモロコシ約2万7000トンを積載。1日にウクライナ南部オデッサを出航し、黒海の機雷を避けながら約36時間かけて到着した。
積み荷検査はロシア、ウクライナ、トルコ、国連による「合同調整センター」(イスタンブール)が実施する。ロイター通信によると、トルコ高官は「船は毎日出港する計画で、しばらくは1日1隻で輸出する」と述べた。
輸出再開には世界的な食料危機の緩和が期待されるが、ロシアとウクライナの交戦は続いており、貨物船が巻き込まれる恐れなどもある。
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