Thursday, October 13, 2022

離島に置き薬 大型ドローンで輸送 MASC、笠岡で実証実験:山陽新聞デジタル|さんデジ - 山陽新聞デジタル

薬が入ったケース(白い箱)をつり下げて飛び立つドローン=神島外浦港

薬が入ったケース(白い箱)をつり下げて飛び立つドローン=神島外浦港

ドローン(左後方)で白石島に輸送した置き薬を住民に手渡すフカイの従業員

ドローン(左後方)で白石島に輸送した置き薬を住民に手渡すフカイの従業員

 航空宇宙分野の新事業創出を目指す一般社団法人MASC(マスク、事務局・倉敷市水島東常盤町)は13日、ドローン(無人機)を使って笠岡市の離島に「置き薬」を運ぶ実証実験を行った。物流手段として有用性を検証するとともに住民に周知し、将来のドローンや「空飛ぶ車」の飛行ルート開拓につなげる狙い。

 大型ドローン(全長約120センチ、高さ約50センチ)を使用。笠岡諸島で置き薬を展開している医薬品販売のフカイ(倉敷市羽島)が用意した胃腸薬、せき止めなど計1キロをケースに入れてつり下げ、いずれも神島外浦港を出発点とする白石島、高島までの2コースを自動飛行。経路と速度はあらかじめプログラミングしており、上空の電波の強弱や風などの影響を確認した。

 白石島までの5キロは10分で飛行。現地で待っていたフカイの従業員が薬を住民に手渡した。高島までの2・5キロは5分で運んだ。同社は現在、薬を船で年1回届けており、ドローン輸送が実用化すれば顧客の求めに応じたタイムリーな輸送が可能になるという。

 離島への輸送実験は、倉敷市の下津井―六口島間に続き2カ所目。MASCの丸山武司ドローン部会長(瀬戸内エンジニアリング社長)は「今後も各地で実験し、離島や山間部の物流を助ける手段として確立したい」と話していた。

 MASCは倉敷市内の企業などが連携し2017年に発足。先端技術を活用した地域活性化に向け、ドローン輸送、空飛ぶ車の実用化などに取り組んでいる。

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October 13, 2022 at 03:10PM
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