長時間労働の是正によって物流業界の人手不足が懸念される2024年問題への対応が加速している。食品大手のカゴメと日清製粉ウェルナは、19日から約500キロ・メートル離れた関東地方と中部地方の配送で、両社の運転手が交代する中継輸送を始める。他社と配送情報を共有する異例の連携となる。
カゴメは茨城県内の工場で生産した飲料を愛知県内の倉庫に、日清製粉は愛知県内から埼玉県内の倉庫にパスタソースなどを運んでいる。
中継輸送は、両社の10トントラックがそれぞれの拠点を出発し、途中の静岡県内で運転手が交代する取り組みだ。通常のトラックは目的地で荷物を降ろし、荷台を空にして戻っていたが、交代して荷物を運ぶので、輸送効率が改善する。愛知県を出た運転手は静岡県で折り返すので、その日のうちに戻ることができる。
カゴメと日清製粉は、19年に味の素、ハウス食品グループ本社、日清オイリオグループとともに、共同物流会社「F―LINE」を設立した。物流費の高騰や運転手不足を背景に、課題の分析を進めており、中継輸送にこぎつけた。
食品メーカーの配送協力は、荷物や出荷時間を相手企業に知らせる必要があって、ハードルは高いとみられてきた。物流の連携はほかに、重量のために荷台いっぱい積むことができないビールと即席麺を一緒に運ぶ取り組みや、ビール各社が鉄道コンテナとトラックを使って共同配送するといった例がある。
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June 19, 2023 at 03:00AM
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トラック中継輸送でタッグ、中間点で逆方向の他社と運転手交代…空荷なくし日帰り可能に - 読売新聞オンライン
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