新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を受け、中国政府が27日から国内外の団体旅行を一時禁止する措置に踏み切った。春節(旧正月)期間中に大勢の中国人観光客が訪れる京都でも宿泊施設や小売店などで徐々に影響が出始めており、観光業へのダメージは避けられない状況だ。中国出張を見合わせる大手メーカーも続出しており、各社は情報収集に追われている。
新型コロナウイルスの感染拡大は、京都市内の宿泊施設を直撃した。大手ホテルでは中国人の予約キャンセルが団体・個人で相次いでいる。
京都東急ホテル(下京区)は、27日までに団体客のキャンセルが10件程度発生。宿泊利用の3割が中国を含むアジア圏の客といい、担当者は「この状況がいつまで続くのか」と心配する。市内で計約2千室のホテルを運営するホテルエムズ(中京区)も、同日までにキャンセルが約30件あった。大槻紘平常務は「日韓関係の悪化で韓国人客も減る中、大きな痛手だ。国内客や別の国にアプローチするしかない」と話す。
春節中の京都は例年、中国人観光客が急増する。市観光協会の調査では、昨年2月に市内の主要ホテルに宿泊した外国人の4割超が中国人だった。市内のあるホテル関係者は「空き室が増えれば、宿泊料金を見直さざるを得ない」と収益への影響を懸念する。
中国人客の減少は「春節商戦」にも打撃を与える。ジェイアール京都伊勢丹(下京区)は、春節中の免税売り上げが前年に比べ最大3割落ちると予想。インバウンド(訪日外国人)消費は売上高全体の約5%を支え、外国人客の6割前後が中国人という。大丸京都店(同区)も大幅減収を予測し、担当者は「外部要因による環境変化では打つ手がない」とこぼす。
「きものショー」が人気の西陣織会館(上京区)でも、27日までに中国の団体客7組からキャンセルが入った。1組当たり約40人で、2月上旬に館内の見学と食事を楽しむ予定だった。大槻ゆづる館長は「桜の花見シーズンまでには落ち着いてほしい」と願う。
一方で、飛ぶように売れているのが感染防止用のマスクや消毒用アルコールだ。免税品をそろえたラオックス大丸京都店(下京区)では1週間前からマスクが売れ始め、27日時点で品切れに。市内のドラッグストアでも中国人客によるマスクの大量購入が多く見られ、店員は「品薄で次の入荷時期は分からない」と話す。スーパーの平和堂(彦根市)は「爆買い」対策で、27日から全店で1家族当たりのマスク購入数の制限を始めた。
大勢の観光客と接する施設は感染防止に神経をとがらせる。京都駅ビル内の京都総合観光案内所(下京区)では、案内する職員にマスク着用を呼び掛ける。担当者は「観光客とは近距離で応対するため、心配する職員もいる」と明かす。藤井大丸(同区)は従業員の希望に応じ、マスク姿での接客を容認した。
京都のメーカーも対応に追われている。半導体製造装置大手のSCREENホールディングス(上京区)は、災害対策本部を24日付で設置した。武漢市には子会社のサービス拠点があり、新型コロナウイルスの感染拡大時に邦人社員16人が出張中だった。現在は11人が滞在中だが、日本政府が用意するチャーターで順次帰国させる。ウイルスの潜伏期間を踏まえ、帰国後は2週間自宅待機とする。
武漢に営業拠点を持つ電子部品大手の村田製作所(長岡京市)は27日、中国全土への出張禁止を決めた。帰国した社員は5日間の在宅勤務とする。日本電産(京都市南区)も駐在中の1人を帰国させる。両社とも春節後の操業再開は未定。オムロン(下京区)は既に駐在員を日本に退避させている。
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January 29, 2020 at 09:03AM
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