Sunday, May 3, 2020

社会のため「頑張ってる」トラック運転手…シャワーあびられず、帰宅は2週間先 - 読売新聞

 新型コロナウイルスの感染拡大で多くの人たちの働き方は一変したが、変わらない人たちもいる。医師や警察官、トラック運転手ら生活維持に欠かせない仕事をするエッセンシャル・ワーカーと呼ばれる労働者たちだ。感染のリスクと厳しい労働環境の中、社会を支えている。

 「全国を行き来するので感染しないか心配だが、荷物を待つ人たちがいる」

 4月17日夕、大型トラックがずらりと並ぶ東名高速道路・海老名サービスエリア(神奈川県)駐車場。休憩中の名古屋市の50歳代の男性ドライバーに声をかけると、こんな答えが返ってきた。

 消毒液などを東京方面から東海地方に運ぶ途中だという。外出自粛要請で高速道路を走る車はめっきり減った。見かけるのはトラックばかり。約30年のドライバー生活で初めての光景だ。

 だが男性の日常は変わらない。東北から九州まで、長いときは2週間家に帰れない。マスクを一時切らしたときは、タオルやキッチンペーパーで口元や鼻を隠して取引先と接した。人々の暮らしを支えているという自負が体を動かしている。

 心ない言葉を浴びせられることもある。先日は複数の取引先から感染を疑われた。誰が使ったか分からない体温計を渡され、測定を迫られたこともある。中学生の娘は同級生に「トラックがコロナを運んでいる」とからかわれたという。

 「こんなに頑張っているのに。悔しいよね」。男性は唇をかんだ。

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May 03, 2020 at 05:41PM
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