Wednesday, September 2, 2020

閉館のホテルの絵画、作家に返却 コロナ禍「散逸防げ」ギャラリー代表が橋渡し - 京都新聞

ヴォイスギャラリーで行われた返却作品の展示(京都市下京区富小路通高辻上ル)

ヴォイスギャラリーで行われた返却作品の展示(京都市下京区富小路通高辻上ル)

 コロナ禍で閉館した京都市内のホテルからこのほど、客室に展示されていた美術作品約20点が、購入のきっかけを作ったギャラリーを通じて、十数年ぶりに作家に返却された。いったん販売した作品が戻ってくるケースは珍しく、ギャラリーの代表は「同じような事態になったときの参考になれば」と話している。

 ヴォイスギャラリー(京都市下京区)の松尾惠代表(63)は2001~06年、若手作家が上京区のホテルに2日間滞在して、客室にふさわしい作品を制作する企画を行った。宿泊客に芸術に親しんでもらおうとホテル側から依頼があったといい、作家約60人が参加した。絵画や版画、漆芸などの作品をホテル側が購入し、十数年にわたって客室に展示してきた。

 ところがコロナ禍で経営が悪化した同ホテルから今春、作品をどうするか松尾代表に相談があった。作家の思いが詰まった作品だったことから、松尾代表は制作者に返却することを決めた。同ギャラリーがいったん作品を引き取り、先月15日から6日間展示。京都や大阪で活躍している作家らが訪れ、作品と再会した。

 シルクスクリーンの作品を制作した京都芸術大准教授の八木良太さん(40)は「当時の思い出がよみがえってきた。よく保管されていたと思う」。水彩画を描いたアーティスト薮内美佐子さん(55)は「実物を見るのは久しぶり。懐かしい」と感慨深げ。立体的な絵画作品を制作した美術家丸尾直子さん(46)は「色が変わり、時間の経過を感じさせる。持ち帰ってあらためて向き合いたい」と話していた。

 松尾代表は「廃業などで美術品が散逸するのは大きな損失。展示、返却という方法が、今後のモデルケースになれば」と話している。作品展示の模様は、近日中にインターネット上で公開する。

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