ボスニア・ヘルツェゴビナにある大型スパホテルは、コロナ禍でも大勢の客で繁盛していた。しかし、何も知らずにこの施設を訪れた女性は、何か不穏な気配を感じとる。帰宅後にその歴史を調べてみると、彼女は納得した。地域経済を支えるこのスパに隠された「過去」とは──。 【画像】レイプと殺戮がおこなわれたボスニアの人気スパホテル 夜が更けるにつれ、ボスニア東部にあるスパ施設「ヴィリニャ・ヴラス」を取り囲む森では、フクロウの声がホーホーと響き、カエルがゲロゲロと鳴く。穏やかな風が吹くと、周囲の松の木がカサカサと音を立てて揺れる。あるガイドブックは、この健康リゾート施設を「ロマンチックな夜に最適な場所」と書いている。 バルカン半島に休暇で訪れていたオーストラリア人の俳優キム・ヴェルコーは、長時間のバス旅を経て休息を必要としていた。静かで落ち着いた空間を期待して、彼女はヴィリニャ・ヴラスにチェックインした。 しかし、何かが違っていた。彼女は一睡もできなかったのだ。「一晩中、目が覚めていました」と、オーストラリアに戻ったヴェルコーは言った。 自宅に戻った後、彼女はこのスパ施設にまつわる様々な情報を調べ、その歴史を知った。ここは、かつてレイプと殺人が繰り返しおこなわれていた場所だったのだ。もしかすると、自分はその歴史をどこかで感じとっていたのかもしれないとヴェルコーは思った。 「だまされたような気分になり、腹が立ちました」と彼女は語る。「私は信心深い方ではありませんが、その場にいただけでとても恐ろしく感じたのです」
むごすぎる殺戮の現場
2011年、国連の調査員らは、このスパ施設で「捕虜たちが繰り返しレイプされていた」と報告した。1990年代初期、バルカン半島で内戦が続いていた頃、この施設は「ホワイト・イーグルス・アンド・アベンジャーズ」というセルビア人ナショナリストの犯罪者集団によって占拠されていたという。 捕虜の多くはイスラム系ボスニア人の女性たちだったが、なかには男性もいた。捕虜たちはこの施設に連れて行かれた後、「二度と姿を見せることはなかった」と、国連は結論づけている。建物の上階から飛び降り自殺をした女性もいれば、「施設のガス室で窒息させられ」、殺害された者もいたという。 オハイオ州デイトンで締結された平和協定によって、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争は終結した。それから25年が経過したが、過去が残したトラウマにどう対処するのかという問題が、今もこの国を悩ませている。
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January 09, 2021 at 08:00AM
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「すべてのベッドで殺人か性犯罪がおこなわれた」人気ホテルが忘れたい“おぞましい過去”(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース
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