「アフターコロナ」をにらみ、飲食、ホテルなどサービス業で人工知能(AI)を本格導入する動きが活発化している。需要が本格的に回復したときの人手不足に備えるためだ。主に材料発注や勤務表作成といった業務に精通するベテラン従業員ではないと難しい領域での活用が目立つ。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染者が海外で拡大し、国内も予断を許さない状況だが、効率的で高精度な事業運営を目指し、AI導入を急ぐ。
AIは、これまでのITシステムでは不可能だった〝複雑な組み合わせの最適化〟を実現するツールとして期待されている。
居酒屋チェーン「肉汁餃子のダンダダン」を展開するナッティースワンキーは、緊急事態宣言の全面解除を受けて営業を本格的に再開した10月から、AIで需要を予測するとともに材料を自動発注するクラウドシステムの運用を約80店ある直営店で開始した。
発注業務は各店舗で毎日30~40分かけていた。不慣れな社員やアルバイト店員だと1時間以上かかることも多かったが、新システムではスマートフォンを使い誰でも5分程度で完了する。今後、フランチャイズ店も含めた109店に導入する計画で、「年1万5000時間分の業務を削減できる」(福田亮介営業部長)見通しだ。
材料発注は在庫や過去の実績、天候や気温などの季節変動、近隣イベントの影響を考慮し種類や量を決める。熟練を要する業務で、発注量のずれは欠品や廃棄につながる。その点、新システムはAIが熟練者の業務を学習・補正して自動発注することから「どの店舗でも高精度な発注が誰でも行える」(福田氏)。
同社によれば、業務削減と精度向上による効果はAI導入費用を上回る。今後は、店員の出退勤シフトの作成にも活用していく。
11月には外食産業のデジタル化をサポートするイデア・レコード(東京都新宿区)と連携し、モバイルオーダーシステムも東京近郊の直営店10店舗に導入した。スマホで店外からテークアウトの予約を可能にし待ち時間をなくすほか、店内でも店員や専用の機器を介さず顧客のスマホから注文できる体制を整えるなど、ITでビジネスを変革する「デジタルトランスフォーメーション(DX)」を一段と進める。
一方、ホテルやゴルフ場、スキー場、別荘地などを全国展開する東急リゾーツ&ステイ(東京都渋谷区)は、名古屋大発のAIベンチャー、トライエッティング(名古屋市中区)と共同で、AIを使って勤務シフトを自動作成するシステムの実証試験を始めた。
東急リゾーツ&ステイが運営する会員制リゾートホテルでは、1施設当たり1人の担当者が50人以上のスタッフのシフトを作成してきた。スタッフのスキルや希望シフト、夜勤対応の可否、法定労働時間、繁忙・閑散を考慮した出勤人数といったことを、フロントやレストランなど複数のセクションにまたがって管理する。施設によってはこの業務に月10時間以上費やされてきた。
「まだ完璧なシフトは作成できないが、担当者の作業時間を半分以下に減らすことはできそう。来年度以降に導入し、順次ビジネスホテルやゴルフ場、スキー場でも検証する」(広報マーケティンググループ広報担当)。同社も実証試験段階ではあるが、各施設で活用すれば業務効率化による効果がAI導入費用を上回るとみている。(青山博美)
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December 02, 2021 at 10:55AM
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居酒屋・ホテル AI活用で省力化急ぐ 材料発注など コロナ後の人材不足に備え - 産経ニュース
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