血液輸送の海自機墜落から60年 「事故を風化させない」 犠牲者13人の冥福祈る 奄美で慰霊祭 | 鹿児島のニュース - 南日本新聞

犠牲者の冥福を祈り、献花する参列者＝奄美市名瀬の名瀬小学校

　救急患者用の血液を運んでいた海上自衛隊鹿屋航空基地（鹿児島県鹿屋市）の哨戒機が１９６２（昭和３７）年、奄美市名瀬のらんかん山に墜落し、隊員１２人と住民１人が死亡した事故は３日、発生から６０年になった。慰霊式が名瀬小学校体育館であり、参列者は黙とうし花を手向け、犠牲者１３人の冥福を祈った。

　主催した奄美大島青年会議所（ＪＣ）の小原常誉理事長（３９）、安田壮平市長が「事故を風化させず、後世に伝える」などとあいさつ。同基地第１航空群の藤原直哉司令は「決して凄惨（せいさん）な事故を繰り返さないよう隊員総員に経緯や、その後の住民との心のつながりを教育している」と述べた。式に先立ち、同基地のＰ１哨戒機が慰霊飛行をした。

　事故は６２年９月３日午後に起きた。県立大島病院の要請を受けた同基地のＰ２Ｖ哨戒機が輸血用血液を投下するため低空飛行中、らんかん山に墜落した。

　奄美大島ＪＣが中心となって寄付を募り、慰霊碑「くれないの塔」を山腹に建立。慰霊を続けてきた。奄美市は９５年、９月３日を「献血の日」と定め、献血活動をしている。

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September 03, 2022 at 07:00PM
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