人気アニメ「きかんしゃトーマス」に登場するような扇形の車庫に懐かしいディーゼルや蒸気の機関車、気動車などがずらりと並ぶ。ここはJR津山駅(津山市)西側の「旧津山
津山線と因美線、姫新線が乗り入れる津山駅。その構内に1936年、同車庫は車両基地として設置された。全長約18メートルの巨大な転車台から17本の収容線路が延び、現存する扇形の車庫としては、梅小路機関車庫(京都市)に次ぎ国内2番目の規模という。
70年代に蒸気機関車が姿を消したのに伴って本格的な稼働を終えたが、鉄道を身近に感じてもらえる観光施設にとJR西日本などが2016年、常設の博物館にリニューアル。市観光協会が運営を担っている。
その中で人気なのが「デゴイチ」の愛称で知られるD51形蒸気機関車(SL)だ。国内で2番目に製造され、以前は旧交通科学博物館(大阪市)に展示されていた。かわいい丸顔とともに写真に納まる来場者も多い。
1970年に国内で1両だけ製造されたディーゼル機関車「DE50形」も鉄道ファンの注目を集めている。投入予定だった路線の電化などで量産化されなかったといい、旧国鉄やJRのOBで館内でガイドを務める藤井将宏さん(79)も「そんなエピソードを知るのも楽しみの一つ」と話す。
藤井さんにとって思い出深いのが、急行として活躍した気動車の「キハ58形」と「キハ28形」だ。60年代後半、津山駅では両車両などを使った因美、姫新両線の急行が合流して大阪に向かった。通常はそれぞれ4両編成だったが、お盆や年末年始には各6両に増車されていたという。
「田んぼの中を12両が連なって走る姿は壮観でしたよ」。ただ、津山駅には当時、10両分のホームしかなく、「今では考えらませんが、窓から乗り込む人もいました」。ホームはその後、2両分が増築されたという。
そんな懐かしさを伝えるのは車両だけではない。駅や列車で使われた道具や表示板も展示されており、中でも目を引くのが、単線で列車の衝突を防ぐために用いた「通票
「まさに命綱。見るたび当時がよみがえり、今でも身が引き締まる思いです」。久世駅(真庭市)の助役時代、操作に立ち会っていた藤井さんはそう懐かしむ。
屋外でも楽しんでもらえるよう趣向を凝らす。正午と午後3時には「D51」の汽笛を復元した懐かしい音色が時刻を告げる。不定期だが、転車台に車両を載せて回転させる当時の作業を実演。入り口近くで入場客を迎える直径1・75メートルと国内最大級の蒸気機関車の動輪も見ものだ。
子ども向けの複合学習施設の役割も担っており、県内の鉄道の歴史を学ぶ「あゆみ」、鉄道の構造が分かる「しくみ」の両ルームを併設。車庫は2009年に国の近代化産業遺産、18年にはJR西日本の鉄道記念物になるなど産業・文化遺産としての評価も高い。
近年、赤字ローカル線を取り巻く環境は一段と厳しい。姫新線と因美線は昨年、利用者が少ないとしてJR西に区間別の収支を公表された。「ここで鉄道の魅力を知り、一人でも多くの人に利用してもらいたい」と藤井さん。鉄道館には、ローカル線の存続を願う地域の人たちの切なる願いも込められている。(小坂渉)
<MEMO> JR津山駅から西へ徒歩10分。中国自動車道、津山・院庄各インターチェンジから車で10~15分。開館時間は午前9時~午後4時(入館は午後3時30分まで)。高校生以上310円、小・中学生100円(小学生未満は無料)。休館は月曜(祝日の場合は翌日)と12月29~31日。問い合わせは同館(0868・35・3343)。
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March 26, 2023 at 03:00AM
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