脱炭素社会の実現に向けて、液化した二酸化炭素を大量に輸送するための日本初の実証試験船の進水式が、下関市の造船所で行われました。
下関市の三菱重工下関造船所で行われた進水式には、造船所の関係者や一般の見学者などおよそ１６０人が集まりました。
式では、試験船は、作業員によって支えの木や安全ピンがはずされたあと、岸とつながれたロープが切断され、勢いよく海に進みだしました。
船は、長さが７２メートル、総トン数がおよそ１０００トンで、今後、液化した二酸化炭素１４５０立方メートルを貯蔵するタンクが設置されます。
試験船は、ＮＥＤＯ＝新エネルギー・産業技術総合開発機構による液化した二酸化炭素を輸送する実証実験に使用される予定で、将来的には、発電所などで排出された二酸化炭素を回収・輸送し、別の化学物質に転換して再利用するなど、脱炭素社会の実現を目指します。
試験船の船主、山友汽船の望月正信社長は、「無事、進水式をすることができて感謝を申し上げたい。脱炭素の第一線で活躍する船になってほしい」と話していました。
試験船は、来年１０月以降に船主の会社に引き渡される予定です。
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March 28, 2023 at 09:58AM
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